2006年 03月 28日

「ラシスム(人種差別)のこと」 by じゅんぺい

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 小さいころ、知らない子から突然、「シノワ!」(中国人)って言われることがよくあった。そんな時、ちっちゃかったぼくは、「いや、ぼくは日本人だ!」って訂正したくて、 「ノン! モワ、ジュスイ、ジャポネ!!」って大きな声で叫んでたらしい。ジャポネに向かってシノワとは何事だー! みたいな感じで。
 でも、なんでぼくがそんなに反発したかっていうと、実は、「シノワ!」っていう口調がいかにも人をばかにした感じだったからなんだ。パリの街を歩いていて、子供何人かとすれ違うときに、コソコソって感じで、「シノワ!」って言われることもあった。そういうのってすっごく失礼だ!って、いつも激しくムカついた。そのほか、よくあるのは、道ですれ違いざまに「アチョー!」とか、って空手の叫び声みたいな声が聞こえてくるパターン。まぁ、それほど悪気は感じないけど、でも、「なんだよ、うるせーな」っていう感じ。

 そういうのとは違って、しばらくの間ちょっと悩んじゃうようなのもあった。

 あれは、4年ぐらい前の春、パック(復活祭)のバカンスのときだった。ぼくは、「サーカス&テニス」っていう一週間のキャンプでノルマンディ地方へ行ったんだけど、ちょうどそのバカンスの直前にフランス大統領選挙の第一次選挙というのがあったらしい。でも、ぼくはまだ10才だったから、選挙のことなんか全然知らなかった。
 キャンプには、ぼくより少し年上の子もいたんだけど、その中の1人が突然、「おまえら外国人は、フランスから追放されるかも知れないんだぜ!」みたいなことを言い出した、かなり意地悪な感じで。で、それは「2週間後の決選投票の結果にかかってる」っていうんだ。その上、確率は2分の1だって・・・。要は、第一次選挙で選ばれたシラクとルペンのうち、もしルペンが大統領に選ばれたら、「フランスからイミグレ(移民)が追い出される」んだって・・・。その頃のぼくには自分がその移民とやらに含まれるのかどうかもよくわからなかったから、かなりあせった。どうなっちゃうんだろう? ってマジで心配になった。一週間後に家に帰ってママから説明をうけて、ようやくほっとしたんだ。ルペンが追い出そうとしている人たちのなかに、とりあえずぼくたちは入ってないんだって・・・。
 結局はシラクが80%以上で圧勝して、大統領に再選されたけどね。でも、そのせいで、楽しいはずのキャンプの思い出はこれ一色になっちゃった、って感じ。

 一時、フランスで話題になってたのは、学校にイスラム教のスカーフをしてくる女の子たちのことだよね。学校には宗教を持ち込んじゃいけない、っていう理由でスカーフが禁止になって、それでもはずそうとしないから、そういう子は教室には入れないで別の部屋で勉強させた、とかいう話。でも、そしたら今度は、クリスマスの前にサン・ニコラっていうキリスト教のお祭りがあって、その日には幼稚園や小学校でサンタのチョコレートみたいなのをもらうことになってるんだけど、そのサン・ニコラも「宗教のお祭りだから学校に持ち込むべきじゃない」っていう先生たち(おそらくカトリック以外)が現れた! それで、「子供たちが楽しみにしていたチョコレートをもらえなかった!」って、お母さんたちが大騒ぎしてるのをニュースでやってたよ。

 う~ん・・・こういう宗教の問題って学校でも習ってるけど、なんかやたら奥が深そう。人種差別、っていうけど、問題は「何人(なにじん)か」っていうだけじゃすまない感じなんだよねー。

(写真: カーニバルの時、中央右で旗をふってるのが当時のぼく、まだ小学生)
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by MaVieestBelle | 2006-03-28 03:47 | じゅんぺい中学生日記


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