フランスには、非常にレベルの高い仕事をする職人を称える制度がある。彼らには、Meilleurs Ouvriers de France という称号が与えられるのだが、日本語では「フランス最高職人賞」とでもいえばいいかな。国家のお墨付きの職人だから「名人」っていう感じかな・・・。身近なところだと、M.O.F.のパン屋さんがお店に "Meilleurs Ouvriers de France" と誇らしげに掲げているのを見かけることがある。
この立派な建物は、パリ5区の区役所。昨日のパンテオンのはす向かいに位置している。先週末、ここの催事場でパリ在住M.O.F.の展示会が開かれた。
招待状をくれたのは、毎週金曜の晩に一緒にテニスをやっているお仲間の笹野光昭さん。彼自身がバイオリンの弓作りのM.O.F.だ。もちろん、日本人ではただ1人・・・。
え? これが区役所の催事場~!? と思わず叫びたくなるほど豪華な会場は、週末ということもあってかなりの賑わいをみせていた。
笹野さんの手の動きを息を飲んでじっと見守る子供たち。真剣そのもの・・・。
職人の道具は美しい・・・。
バイオリンの他にも、ヴィオラやチェロの弓も作っているそうだ。
他には、額装や、
レース編みのM.O.F.・・・
毛皮職人さんや、
手作りカードのM.O.F.など・・・まだまだ色々なブースがあった。いずれも普段はアトリエでもくもくと仕事をしている人たちで、そういった職人さんたちの仕事ぶりを紹介するのも目的のひとつだろう。
私だったら・・・額装をやりたい。ちょっとかじった程度だが、手仕事はきらいじゃないので、こんな風に好きなことに没頭してそれが仕事、っていうのは実に羨ましい限りである。
Mairie du 5e arrondissement
Salle des fêtes
21, pl. du Panthéon
75005 Paris